作品情報とあらすじ

あらすじ

‘結本未来子（ゆいもとみらこ）’は大切な俺の娘であり、いま俺が世界で一番愛している女性だ。

ロシア人の妻‘ゾーヤ’が他界してから10年間、俺は男手一つでみらこを育ててきた。

いわゆるシングルファーザーというやつだ。

再婚の予定はない。みらこが幸せでいてくれるだけで、俺は他に何も要らないんだ。

親バカと言われるかもしれないが、みらこは美人だ。いや本当に。

なのに一度も彼氏を作ったことがない。

一度それとなく「好きな男いないの？」とみらこに聞いてみたことがある。

「えー、パパとか……？」

と言われた。冗談だと思った。

そんなやり取りをしてからかれこれ5年が経ち、大学生になったみらこが俺に「大事な話がある」と言ってきた。

見るからに緊張して、頬を赤らめながら。

おいおいマジで俺、娘に告白されるんじゃね？

ちょっと待って。確かに俺はみらこのことを愛してるよ。

でもそれは異性に対する愛なんかとは違うんだ。

俺たちは父と娘……男女の仲には決してなれない。

だとしても俺はみらこの父親だ。
みらこの勇気ある告白をしっかり受け止めてやる！

深く掘り下げる感想（ネタバレあり）